Webマーケティング手法|全15種類の施策と施策の正しい選び方

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Webマーケティング手法を一通り理解するだけでも、最低20時間はかかる。理由は下記の2つだ。

  • 全部で15種類の施策がある
  • それぞれで使い方が大きく異なる

隙間時間に勉強するだけでは、いつまで経ってもWebマーケティングを始められないだろう。

そこで本日は、Webマーケティング手法を分かりやすくまとめていく。

10分もあれば、内容を完璧に理解できるだろう。

じっくり読んで、ぜひ参考にしてほしい。

1.大前提!Webマーケティングとは

Webマーケティング施策とオフラインマーケティング施策の比較図

Webマーケティングとは、「Webを通じて利益を創出する行為」のことだ。Webサイトや媒体などで認知を獲得し、成約に繋げていく。

全ての効果を数値化できるのが特徴だ。インプレッション数やクリック率、コンバージョン数などが一目で分かる。

 

Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い

デジタルマーケティング施策とWebマーケティング施策の一覧

そもそもデジタルマーケティングとは、「デジタルを通じて利益を創出する行為」のことだ。アプリ開発やビックデータ解析なども含む。

つまり、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部なのだ。

ただし近年は、デジタルマーケティングのことをWebマーケティングと認識している人が多い。本記事では区別して説明するが、実務では無理に区別しなくていいだろう。

 

2.最新版!Webマーケティング手法〜全15種類の施策〜

Webマーケティング施策を認知施策・コンバージョン施策・リピート施策に分類した図

Webマーケティング手法を説明していく。ここでは、下記の3つに分けて全15種類のWebマーケティング施策を分かりやすくまとめる。

  • 認知施策
  • コンバージョン施策
  • リピート施策

まずは一度、じっくり目を通してほしい。その後、何度も読み返して完璧に理解してほしい。

 

Webマーケティング手法〜3種類の認知施策〜

認知獲得用のWebマーケティング施策を3種類紹介していく。

これらを実施することで、コンバージョン施策からさらなるコンバージョンを獲得できる。指名キーワードの検索数や貴社の広告のクリック数が増えるからだ。

確実に覚えてほしい。

 

施策1:純広告

純広告とは、「特定のWebサイト・アプリの広告枠を買い取って、広告を掲載する」Webマーケティング施策だ。

主な広告形式は下記の5つだ。

  • バナー広告
  • 記事広告
  • 動画広告
  • テキスト広告
  • メール広告

流入ユーザーが広告を閲覧・クリックすることで、認知度向上を見込める。ユーザー属性がターゲット属性に近い媒体を選べば、多くの潜在層にリーチできる。

詳しくは「純広告とは」で説明している。ぜひ参照してほしい。

費用感 ×
即効性
確実性

 

施策2:インフルエンサー起用

インフルエンサー起用とは、「インフルエンサーに商品を紹介してもらう」Webマーケティング施策だ。

主なインフルエンサーは下記の5種類だ。

  • Instagramer
  • YouTuber
  • TikToker
  • Twitterインフルエンサー
  • ブロガー

商品紹介の投稿をフォロワーが閲覧・視聴することで、認知度向上を見込める。投稿内容が面白ければ投稿が拡散して、多大な認知を獲得できる。

商材の詳細情報を伝えられるため、購入に繋がりやすい。

費用感
即効性
確実性 ×

 

施策3:SNS運用

SNS運用とは、「SNSでファンを獲得して商品を広める」Webマーケティング施策だ。

主要なSNSは下記の4つだ。

継続的に情報を発信することで、アカウント名(ex.会社名、商品名)の認知度が上がっていく。フォロワーが増えていき、それに伴ってアカウントのインプレッション数が増えるからだ。

ただし、炎上リスクが存在する。失言や不祥事を起こすと、ブランドイメージが一気に落ちてしまう。

費用感
即効性
確実性

 

Webマーケティング手法〜10種類のコンバージョン施策〜

コンバージョン獲得用のWebマーケティング施策を10種類紹介していく。

これらは全て、売上・利益に直結する。重要度が最も高いのだ。

真っ先に覚えてほしい。

 

施策4:リスティング広告

リスティング広告とは、「検索エンジンにテキスト広告を表示する」Webマーケティング施策だ。

主要な検索エンジンは下記の2つだ。

顕在層にリーチできる。悩み・欲求が生じた人が検索エンジンを使っているからだ。

また、キーワードに対して広告を配信する。「○○ 購入」などのキーワードを選定することで、コンバージョン意欲の高いユーザーを刈り取れる。

詳しくは「リスティング広告とは」で説明している。ぜひ参照してほしい。

費用感
即効性
確実性

 

施策5:アドネットワーク広告

アドネットワーク広告とは、「複数の媒体で形成されたネットワークに広告を配信する」Webマーケティング施策だ。

主要なサービスは下記の4つだ。

インプレッション数を確保しやすい。複数のWebサイト・アプリに一気に広告を配信できるからだ。

行動履歴や会員登録情報などでターゲティングすることで、潜在層のリーチできる。

費用感
即効性
確実性

 

施策6:リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、「サイトに訪れたユーザーに広告を配信する」Webマーケティング施策だ。

効率的にコンバージョンを獲得できる。サイトに訪れたユーザーは商品に興味があるからだ。

一般的には、その他のWeb広告と併用する。そうしないと、リターゲティングリストが溜まらず、そもそも広告を配信できない。

費用感
即効性
確実性

 

施策7:アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは、「アフィリエイターのブログやSNSなどに広告を貼ってもらう」Webマーケティング施策だ。

ASPと呼ばれる「アフィリエイターと広告主の仲介会社」を利用する。

主要なASPは下記の3つだ。

成果報酬型が一般的だ。金銭的リスクが低いと言える。

ただし、クレームが生じやすい。悪質なアフィリエイターが一部混じっているからだ。詐欺まがいのやり口で商材が販売されてしまう。

費用感
即効性
確実性

 

施策8:SNS広告

SNS広告とは、「バナー広告または動画広告をSNSで表示する」Webマーケティング施策だ。

主要なサービスは下記の6つだ。

容易にコンバージョンを獲得できる。AIによって広告配信先が自動で最適化されるからだ。

ただし、それぞれでターゲティングのやり方・精度が異なる。貴社商材に適したサービスを選定しなくてはいけない。

費用感
即効性
確実性

 

施策9:SEO対策

SEO対策とは、「検索エンジンでWebサイトを上位表示させる」Webマーケティング施策だ。

主に下記の3つをおこなう。

  • SEO記事を追加・リライト
  • 内部リンクの最適化
  • 外部リンクを獲得

継続的にコンバージョンを獲得できる。上位表示に一度成功したら、上位表示が維持されるからだ。

SEO記事の制作を内製化すれば、お金が一切かからない。

ただし近年は、実施企業が減っている。検索エンジンのアルゴリズムの変動が激しいからだ。掲載順位が一気に下がってしまうことも多い。

費用感
即効性 ×
確実性

 

施策10:YouTubeチャンネル運営

YouTubeチャンネル運営とは、「YouTubeチャンネルでファンを獲得して商材を宣伝する」Webマーケティング施策だ。

ターゲットが興味を示す動画を撮影・投稿していく。

継続的にコンバージョンを獲得できる。動画がYouTube上に残り、半永久的に再生されるからだ。

また、ユーザー教育に効果的だ。動画は一度に多くの情報を伝えられるからだ。一説ではテキストの50倍と言われている。

まだ競合が少なく、成果を出しやすい印象だ。

費用感
即効性
確実性

 

施策11:サイト改善

サイト改善とは、「サイトの構成・内容を改善する」Webマーケティング施策だ。

Googleアナリティクスでデータ分析しながら、下記の5つを最適化していく。

  • 導線
  • ファーストビュー
  • CTA
  • 入力フォーム(EFO)
  • ランディングページ(LPO)

既にアクセスがあるのであれば、すぐにコンバージョン数が増加する。コンバージョン率が改善するからだ。真っ先に実施した方がいい。

ただし、アクセスが少ないのであれば、効果が薄い。

費用感
即効性
確実性

 

施策12:コンテンツ制作

コンテンツ制作とは、「比較検討に役立つコンテンツを制作・リライトする」Webマーケティング施策だ。

コンテンツの種類は下記の3つだ。

  • 事例
  • お客様の声
  • サービス紹介

効果はサイト改善と同じだ。すぐにコンバージョン数が増加する。

また、成約率(=成約数÷商談数)が向上する。見込客が貴社商材の情報を知った上で商談に望むからだ。詳細な説明をしなくても成約が取れる。

最近はコンテンツを動画にするのが流行っている。

費用感
即効性
確実性

 

施策13:ウェビナー

ウェビナーとは、「Web上でセミナーを開催する」Webマーケティング施策だ。

ターゲットの役立つテーマで開催し、最後に商材を紹介していく。

ZoomやSkypeなどのオンライン会話ツールを用いる。

参加者の集め方は下記の3つだ。

  • 広告
  • メルマガ
  • 公式LINE

ウェビナーの内容が良ければ、成約または商談アポをその場で獲得できる。参加者から信頼を得られるからだ。

一回につき30〜60分話せることから、見込客の教育に適している。

BtoB商材や高単価商材と相性がいい。

費用感
即効性
確実性

 

Webマーケティング手法〜2種類のリピート施策〜

リピート獲得用のWebマーケティング施策を2種類紹介していく。

Webマーケティングで成果を出すためには、どちらも必須だ。リピート獲得にかかるコストは、新規獲得にかかるコストの20%で済むからだ。

確実に理解してほしい。

 

施策14:メルマガ

メルマガとは、「お役立ち情報を定期的にメールで送信する」Webマーケティング施策だ。

既存顧客からの相談回数が増える。悩み・不満が生じたときに貴社の存在が思い出されるからだ。

また、事例やお客様の声を送信すれば、新たなニーズを掘り起こせる。

費用感
即効性
確実性

 

施策15:公式LINE

公式LINEとは、「お役立ち情報を定期的にLINEで送信する」Webマーケティング施策だ。

効果・役割はメルマガと同じだ。

強いて違いを挙げるとすれば、チャットルーム内でメッセージを簡単にやりとりできることだ。質問・相談が来やすい。

近年はメールを開く回数よりもLINEを開く回数の方が多くなっており、それに伴ってメルマガから公式LINEに移行する企業が増えている。

公式LINEは「公式LINEの開設ページ」で開設できる。ぜひ参照してほしい。

費用感
即効性
確実性

 

3.失敗回避!Webマーケティング施策の選び方〜6STEP〜

Webマーケティング施策を選定する流れ

貴社に最適なWebマーケティング施策を実施しなければ、Webマーケティングで成果を出せない。予算が無駄になるだけだ。

ここでは、Webマーケティング施策の正しい選び方を6STEPで解説していく。

忠実に実践してほしい。

 

【振り分け編】Webマーケティング施策を選ぶ4STEP

Webマーケティング戦略を立てた後、貴社が実施可能なWebマーケティング施策を見つけていく。

ここを飛ばすと、効果的な施策の見落とし、採算が合わない施策の誤選定が生じてしまう。

面倒くさがらずに実施してほしい。

 

STEP1:KGIに適した施策を抽出する

WebマーケティングのKGIは2種類ある。

  • 新規獲得
  • リピート獲得

下図を参考にして、貴社のKGIに適したWebマーケティング施策を抽出していく。

新規獲得用のWebマーケティング施策とリピート獲得用のWebマーケティング施策の一覧

あまり深く考えなくていい。なるべく早くこのSTEPを終えてほしい。

KGIの設定方法は、「WebマーケティングのKGI」で詳しく説明している。まだ設定していないのであれば、ぜひ参照してほしい。

 

STEP2:商材と相性の良い施策を残す

商材は下記の2つに大別できる。

  • 課題解決型:
    明確な課題を解決するために購入されるもの。
    具体例:SaaS、投資用不動産
  • 興味喚起型:
    興味を満たす購入されるもの。
    具体例:洋服、雑貨

貴社商材がどちらかを見極め、STEP1で抽出したWebマーケティング施策の中から相性の良いものを残す。(※ 下図参照)

課題解決型商品と興味先行型商品のそれぞれに適したWebマーケティング施策の一覧

ここは特に慎重に実施してほしい。商材によって相性の良い施策が全く異なるからだ。失敗すると、施策実行をどれだけ頑張っても成果が出なくなってしまう。

 

STEP3:施策ごとに想定CPAを調べる

ここまでに残ったWebマーケティング施策ごとに想定CPAを調べていく。

調べ方は下記の通りだ。

  • Web広告の場合:
    業界の平均クリック単価 × 100(円)
  • Web広告以外の場合:
    同業者または専門家3〜5人にCPAをヒアリングして、平均値を想定CPAに設定

ここはあまり神経質にならないでほしい。実際にやってみなければ、正確なCPAは分からないからだ。おおよその想定CPAを出せばいい。

参考:CPAとは
コンバージョン1件獲得するのにかかる費用のこと。

 

STEP4:採算が合わない施策を省く

想定CPAが許容CPA以上のWebマーケティング施策を省いていく。

具体例は下図の通りだ。

想定CPAが許容CPA以上のWebマーケティング施策を省く具体例

ここでWebマーケティング施策が残らなければ、貴社商材の収益力が弱いということだ。Webマーケティングをやる前に、クロスセル・アップセルの強化または販売価格の改定をおこなった方がいいだろう。

参考:許容CPAとは
貴社がコンバージョン1件獲得するのにかけられる費用のこと。
算出式:顧客1人が生涯で生み出す利益 × マーケティングにかけられる費用の割合 × 成約率 × 商談化率(円)

 

【正式決定編】Webマーケティング施策を選ぶ2STEP

最適なWebマーケティング施策を選定していく。

ここでミスが起きやすい。貴社の目標との兼ね合いを考慮しなくてはいけないからだ。

慎重に実施してほしい。

 

STEP5:施策ごとに上限コンバージョン数を調べる

ここまでに残ったWebマーケティング施策ごとに上限コンバージョン数を調べていく。

調べ方は下記の2つだ。

  • 広告代理店の担当者に聞く
  • Webマーケティング予算が大きい同業者に聞く

真新しい商材の場合、上限コンバージョン数を調べられない。データが存在しないからだ。近しい業種のデータを基に想定してほしい。

ここで知りたいのは、目安の数値だ。あまり時間をかけないでほしい。

 

STEP6:目標コンバージョン数を達成できるように施策を選定する

いよいよWebマーケティング施策を正式選定する。

下図の順に上限コンバージョン数の合計が目標コンバージョン数を超えるように選んでいくだけだ。

Webマーケティング施策の優先度を図解

文章の説明では分かりづらいと思う。下図の具体例を見てほしい。

上限コンバージョン数の合計が目標コンバージョン数以上になるようにWebマーケティング施策を選ぶ具体例

必要以上にWebマーケティング施策を選んではいけない。理由は下記の2つだ。

  • 管理すべきことが増える
  • データが溜まりにくくなる

施策実行のPDCAを回しにくくなってしまう。

目標コンバージョン数の設定方法は、「WebマーケティングのKPI」で詳しく説明している。まだ設定していないのであれば、ぜひ参照してほしい。

これでWebマーケティング施策の選定は完了だ。「Webマーケティング戦略」を参考に予算・スケジュールを決めて、実際に運用してみてほしい。

 

最後に

Webマーケティングで成果を出すためには、Webマーケティング手法の理解が必要不可欠だ。

まずは全15種類の施策の概要を確実に理解してほしい。そして、本記事の説明通りに施策を選定してほしい。

そうすることで、Webマーケティングの成功に大きく近づくだろう。

Webマーケティングを一から勉強する方法を、「Webマーケティングを独学」で詳しく説明している。ぜひ参照してほしい。

本記事で紹介したWeb広告は、あくまでメジャーなものだ。その他は「Web広告の種類」で紹介している。ご興味があれば、そちらも参照してほしい。

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